いよいよ梅雨も明けて本格的な夏がやってきました。
東京は今日も35℃まで気温が上がり夕方になってもまだまだ暑いです。
杉並公会堂には6時20分頃に着きましたが、自由席と言うこともあり沢山の人が並んで待っていました。
また僕は参加出来ませんでしたが、5時から6時まで小ホールの向かい側にあるグランサロンで、今日の企画監修の小林緑さんによる講演会『なぜ女性作曲家は不当にも忘れられてしまったか』がありました。
主催者の谷戸基岩さんは音楽評論家として、また企画監修の小林緑(国立音楽大学教授)さんは女流作曲家の研究者として幅広くご活躍されている方で、このシリーズはただ音楽を聴いて楽しむだけではなく、女流作曲家の存在を世に紹介するための企画で、とても充実した内容で注目度の高いシリーズです。(プログラムにも記載されていますが、小林さんは谷戸さんの奥様なのです)
実はこの『知られざる作品を広める会』では、2002年より活動を展開しており今日はそのシリーズに続く2007年度の音楽祭になります。そして今日はレベッカ・クラークだけのコンサートであり、日本では初めての試みでもあると言うことです。
入り口でプログラムを頂きましたが、内容がとても素晴らしくプログラムと言うより一冊の音楽雑誌の様なものであり、これを頂いただけでも今日のコンサートに来た価値があると思うほどのプログラムです。
そして出演者も超豪華メンバーで、これほどの奏者が一同に集まると言うことは、主催者、企画者に対する信頼と人望の厚さが伺えます。
客席は194席で勿論、全て完売状態です。小ホールの椅子はちょっと座り心地が硬い椅子なのですが、なんと全座席に小さな座布団が置かれており、それがとても座り心地が良いのです。この様なちょっとした心使いからも、主催者の暖かなお人柄が伝わってきます。とにかく開演前より、とても気持ちの良い空気が客席内を包んでいました。
そして周囲を見渡すと、いつもお見受けします小山さんファンの方々も沢山参加されていまして、目が合うとお互いに笑顔になり会釈を繰り返すと言った雰囲気でもありました。いつも皆さん、ありがとうございます。この場をお借りしましてお礼申し上げます。
いよいよ開演です。
まずは主催者であります谷戸さんより、ご挨拶とこのシリーズについての紹介がありました。
前半は 小林美恵さん(ヴァイオリン)、仲道祐子さん(ピアノ)、長谷川陽子さん(チェロ)が繰り広げるレベッカ・クラークの音楽で始めて聴く曲ですが、スッと心の中に音が広がって行く素晴らしい演奏でした。
長谷川陽子さん(チェロ)は
ホームページとブログを時々は拝見しています。演奏を聴くのは今日が初めてでしたが、ホームページでの色々な情報や紹介のお陰だと思うのですが、初めてなのにとても身近に感じる事が出来ました。奏者の事を良く知った上で聴く演奏が、いかに重要であるかと言うことを再認識した次第でした。
休憩時間は隣にあるグランサロンの会場へ足を運んでみました。
CDが販売されている以外に、楽譜も販売されていてその筋の方々は興味深そうにこぞってその場を取り囲んでいました。
いよいよ後半に、小山さんが登場されます。
聞くところによりますと、小山さんは4日に行われました、フランスでの第27回ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバルから戻り、今日の朝、日本に帰国したばかりとの事でした。
しかしいつもの通り小山さんは笑顔で元気一杯に登場されました。ドレスはお気に入りの色であります、グリーンのドレス。川本嘉子さん(ヴィオラ)、有馬理絵さん(クラリネット)とおりなす演奏は女流作曲家の演奏を余すことなく我々に伝えてくれました。小山さんが弾くスタインウェイもとても良く鳴っていて音がとても立体的でクリアーに聴こえてきました。
またレベッカ・クラークのヴィオラ・ソナタはヴィオラ奏者の間では噂になるほどの人気を呼んでいるそうで、これも主催者の谷戸さんのご努力の賜物との事です。
初めて聴いたレベッカ・クラークの演奏でしたが、女性ならではの繊細で優美な作曲はもっと世間に広まってもらいたいと思う次第でした。
最後に、谷戸さんと小林さんが舞台に上がり挨拶をされていましたが、この様な素晴らしい企画に対しまして会場内の皆さんは心から拍手を送っていました。
また聞くところによりますと2007年のこのシリーズは、小林さんにとりましても記念すべきコンサートであり、谷戸さんとの力を合わせたこのシリーズは、日本の音楽史上にも残る素晴らしいものであると確信しました。
なかなかこの様に充実した企画が無い中で、これからも谷戸さんと小林さんのシリーズを心から期待したいと思います。
終演後はサイン会があり1ヶ月ぶりに小山さんにお会いいたしましたが、長旅の疲れも無く爽やかな笑顔でした。
心からピアノを愛されている小山さんを、これからも応援していきましょう!皆さん、宜しくお願いいたします♪
※プログラムの小山さんプロフィール欄に、このファンサイトのURLを掲載して頂きました。
この場をお借りしまして、お礼申し上げます。